「機械加工技術」カテゴリーアーカイブ

【ローレット】目がきたない

そりたけです。

ひさしぶりのローレット技術情報更新となってしまいました。
個人的なことですが、転職したため「覚えているうちに、きちんとした技術記録」をつけます。

前回までは、平目の曲がり、カッタの寿命を延ばすなど説明しました。

今回は、3番目に多い問合せの「ローレット目がきれいにならない」を記述します。

まず、一番多いのは目の歪みです。

電話で開口一番「ローレット目が汚い!助けてくれ!」というのが多いのですが、まずは「ローレット目は歪んだり、曲がったりしてますか?」と聞きます。



ローレットの歪みとは、平目で言えば目が波うっている様な感じ。
綾目で言えば菱形や四角が歪んでいる感じです。

この歪みについては、多くの原因は押しつけ過ぎの場合が多いです。

切削ローレットも転造ローレットも、加工開始時には材料に押し付けて加工を始めますが、その時に押し付けすぎると、力が逃げられなくなって目が歪みます。

ローレット

これは特にステンレスなどの硬い材料で起こりやすいので、気を付けて下さい。

「でも、押し付けなければ目が立たない」

と、よく言われます。

どうしても目を立たせたい。
でもこれ以上押し付けると目が歪む。

対策としては、加工開始(押し付け)時点で曲がっているならば、押し付ける幅を減らす方法があります。
これを加工開始幅と言いますが、幅は小さいほど瞬間に掛かる力は小さくなります。

ローレット

また、ステンレスのローレット加工で多いのは熱影響を受けやすい為に「コーティングカッタ」を使用している現場が多い様ですが、コーティングも目が歪みやすい原因となります。

確かにコーティングする事で耐熱性、耐摩耗性が上がるメリットはありますが、先端がどうしても丸くなってしまう為に加工時の抵抗は大きくなります。
抵抗が大きくなれば、それが原因で目が歪みます。
寿命を選ぶか、仕上りを選ぶか、お客様の状況によってコーティングの有無は判断しましょう。

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【ローレット】カッタの寿命(刃がもたない)


アジア市場の台頭により、国内のものづくりは「高度なもの」「特異なもの」「国内品質のもの」が増えてくるようになりました。
航空産業や医療産業などがその主たるところですが、根幹には「特殊な材料」を用いるという大きな特徴があります。
ステンレスやチタン、カーボンファイバーなどの特殊材料は「難削材」と呼ばれ、現場の技術者達を悩ませながらも需要は増加しています。

ローレットの業界でもステンレスの加工やチタン加工が増えてきており「カッタの寿命が良くない」という相談を受ける事が増えてきました。

ステンレスやチタンが工具寿命に及ぼす影響は主に「熱伝導率の低さ」にあり、熱放出が悪い為加工点の熱が急激に上昇し、熱磨耗を促進させるというのが一番の原因です。
切削ローレット加工も断続切削ですので構成刃先こそ出来ませんが、加工熱は大きな振動とともに瞬時に発生します。
この加工熱をいかに減らすかが寿命延長の鍵となります。

●効率的な冷却

加工熱の冷却に一番良いのはもちろん切削油を効率良く掛ける事です。
私が現場に行ってよく見かけるのは「加工点ばかりを狙っている」
状況です。
確かに切粉が発生する切削ローレット加工では、加工点集中によって切粉の洗い流しを促進させる事が大事な事ではありますが、カッタ自身の冷却は進まない為に寿命は落ちてしまいます。
材料によっては切粉がカッタにくっつく事で外観不良なども起こります。
一番効率が良いのはカッタ自体に勢い良くクーラントを掛ける事です。

写真は勢い良く出たクーラントがカッタを冷却している様子が良く
わかります。

ローレット

QUICKナーリングツールではこのクーラントジェットを用いて効率良く冷却が出来ますが、もしも他社製のホルダなどの場合には、自作ノズルなどでも代用出来ます。



●Z送りを上げる
一般的な切削理論と同じですが、旋削では送りを落とせば落とすほど同じ加工点の摩擦を繰り返し、熱はどんどん上がってしまいます。
送りを上げていく事で、加工点の温度上昇を出来る限り抑えながら加工する事が大事です。
ただし、送りを上げすぎると「切削力が負けて目が浅くなる・目が曲がる」などの弊害も出るのでワーク材質、ピッチなどにより適宜調節をして下さい。
どちらかというとピッチが細かい(小さい)ほど送りは上げられる傾向にあります。

●あまり尖らせない
X切込量を増やすほど、ローレット山は尖る傾向にあります。
但しその際に刃先に掛かる負荷は切込量の比例以上に大きくなります。
それを更に超えるとトップロールという現象が起こり、カッタの谷部分とワークの山部分が接触してしまい、底滑りして谷が広がったりします。

理想のカッタ切込量は尖らせない程度のローレット山です。
この状態を仕上がりとすることでカッタの異常な負荷を減らし、寿命を延ばす事が出来ます。
簡単な事ですが、これだけで寿命が3倍に延びたお客様も要るほど。
今一度、自社製品の「尖り」を見直してみてください。

●カッタの角を面取りする
これは平目加工では無くクロス、ダイヤなどの綾目加工について言える事ですが、カッタ2個で加工する際には旋盤の回転に対してネガ方向で当たるカッタとポジ方向で当たるカッタでは、刃先に掛かる負荷が大きく違います。少し分かりにくいですが、正転加工でY軸-側のカッタがそれです。
(QUICKホルダでは正転加工だとR側のカッタです)

ローレット

このカッタの角部分は瞬間的に力が掛かりやすい状況となっており、チッピングを起こしやすい事から、面取りして角を落としてから加工する事をお奨めしています。

ローレット

面を取ったら尖らなくなるのでは?と良く言われますが、しっかりと加工点はカッタの腹部分に食い込んでますので、仕上がりは変わりません。

カッタの寿命は、適正な使用方法と加工条件だけで無く上記コツを使う事で延ばす事が可能です。
材料や形状、条件によっても様々ですので、お困りの方はメーカーに問合せ下さい。

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【ローレット】目が曲がる



ローレット

ローレットメーカーの営業員をしていて一番相談を受けるのが

「目が曲がるので助けてほしい」

特に平目ローレットでは曲がりが顕著に出る為に悶々としている人が
多いです。
曲がったローレットでも機械的な機能はそこまで変化は無いと思い
ますが、やはり外観が良くないので取引先からNGを出されて困って
いる会社は世の中に星の数ほどあるそうです。

そもそも何故目が曲がるのか?
ホルダが曲がってる?カッタの切れ味が悪い?それとも機械が悪い?
原因は様々ですが、一番原因として多いのは「力負け」です。

平目のローレットは旋盤の回転方向に比べて垂直に力を掛けていく為、
どうしても回転の方向に力を持っていかれ目が曲がってしまうのです。
いくらまっすぐにホルダをセットしても、曲がるものは曲がるんです。

じゃあ、どうやって対策をするの?



答えは簡単「力を抑える」という事です。
その方法は様々ですが、長くなるので下記に箇条書きして書きます。

1.加工スタートは刃を一気に当てない
 ⇒切削ローレットも加工スタートはX方向からの押付(切込)で
  始まるのですが、その瞬間に  一気に力が掛かる為、ローレット
  のカッタ幅を全部押し当てたら、一気に力が掛かって、ホルダと
  カッタが回転に負けてしまいます。
  最初はカッタ幅の内約1mm幅を目安に当てて開始しましょう。
  力を軽減します。

2.切込過ぎない
 ⇒もちろんローレット山をピンピンに立てなきゃって管理も時折
  見かけますが、これは寿命の観点からも良く有りません。
  そして切込が過剰な場合は力も大きくなって目が曲がる現象に
  繋がる事は多いです。

3.芯高を微調整する
 ⇒芯高が合っていないと目は確実に曲がります。
  旋盤というのは必ず正転か逆転どちらかの一方向で加工をします。
  ホルダとカッタの芯高さをいくら正確に合わせても、必ず回転の
  方向に引っ張られてしまうのは当然です。
  だからこそ微調整として、回転を見越して芯高を少し上げておく
  事が肝心です。
  材料にもよりますが、約0.02~0.05mm程度が適量と思われます。
  これにより、回転の力で少し撓んだところが丁度芯となり、
  目の曲がりを防ぎます。

4.回転数が遅すぎる
 ⇒切削加工好きの皆様ほどよくある間違いなのですが、メーカーの
  推奨加工条件よりもかなり遅い回転数で回しているのが当然、
  というお客様は多いと思います。
  切削ローレットに関してはこれは危険で、回転数が遅いほど反比例
  してトルクが大きくなりホルダが受ける力も大きくなって目が
  曲がる事となります。
  適正な条件については他社でもメーカー推奨値を出してますので、
  それを確認するか、メーカーのサポートに確認しましょう。

5.切粉を踏んでいる
 ⇒目が曲がるだけでなく、打痕やムシレがあるという場合には
  これが想定されます。
  切削ローレットは細かい切粉を出すので、切削油を充分に掛けて
  いないと削った切粉をカッタが踏んでしまい、異常な負荷が
  掛かったりワークの外観を損ねたりします。
  出来れば加工点とカッタの両方に強めに掛けるのがベストです。

ざっとよくあるトップ5を並べてみました。
もちろんこれ以外にも理由は様々と思いますが、上記5点を確認すれば
大概のケースは満足し目の曲がりに関しても復旧できます。
これ以上やっても駄目な場合は、メーカーに相談するのがベストです。

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【ローレット】切削ローレットの基礎知識



ローレット
ローレット

工具屋そりたけです。

さて、だいぶご無沙汰しましたがやっと生活に少しだけ余裕?が出来た
のでまたぼちぼち書きます。

第5回は切削ローレットの基礎知識。

切削ローレットを販売している側として一番良く言われるのが
「こんなに奥が深いと思わなかった」
の一言です。
これは年配の方ほど、お聞きするセリフですね。

昔からローレットと言えば、転造。
言わせてみれば。

ギザギザの駒をピンに差して押し付けりゃ出来る。
加工条件?そんなもんは回ってりゃいいんだよ。
時々油かけてね、ピュピュっと。

と皆さんおっしゃいます(笑)
馬鹿にしているわけでは無く本当にそれでローレットは出来ましたし、
それでOKなのです。
では何故わざわざ奥が深い切削なのか?
それは前述でふれてきましたが「精密かつ精細な尖ったローレットを
作る」につきます。


切削ですので、転造と違いシビアになる点がいくつもあるのです。
下記に列記します。

①芯の高さ:ワーク芯をとらえないと目が曲がりやすい、ダブりやすい
②加工条件:遅い加工条件だと刃先に負荷が掛かり、
      刃先が欠けたり破損したりしやすい
③ツールパス:ただ押し付けるだけではなく押付⇒Z送りで切削していく
④切削液:切粉が出るので切粉を流す必要有、刃先の摩耗も冷却で防ぐ

他にも色々ありますが、まずは上記4点が切削のキーポイントです。
その中で全国からたくさん問合せが来るトップが

【目が曲がる】
【目がダブる】
【刃がもたない】

この3つです。

それでは次回からは上記3点のトラブルに絞って解説していきます。
それではまた次回!

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【ローレット】切削するローレット


第4回はローレットのピッチについて。

前述でも何度かお話ししましたが、ローレットのピッチは図面によって
様々な呼び方をするので、混乱することが多い。
一般的にはピッチはmm単位で山(溝)の中心間の距離を表します。
その他にはインチ表記、モジュール表示があります。

●インチ表記
インチは番手と言って、1インチの中にいくつ山があるかという表し方で、通常は20番、#20またはNo20というような2桁の数字で表している。
例えば40番をmmピッチに換算するには、
  1インチ(25.4mm)÷40=0.635 ⇒ 近似値で0.6mm
と近似値換算する。

●モジュール表記
モジュールとはピッチ円(ローレットの山と谷の中心線)から外径迄の
距離を表わしていてそれに円周率πを掛けるとmmピッチに換算出来る。
例えばm(モジュール)=0.2 のとき
  0.2×3.14=0.628 ⇒ 近似値で0.6mm
という様に近似値換算出来る。


用途によるパターンの選定は、

・平目 ⇒ 主に円周方向にグリップし、『回り止め』によく使われる
・綾目 ⇒ 円周方向の回り止めとスラスト方向へのグリップ抜け止め

そこを基本としてパターンを選定し、次にピッチを選定する。
円周方向の回り止めやスラスト方向の抜け止めは、引っ張ったり回し
たりと試験を行う事によりグリップする力が決定し、それによって
ピッチや深さが決められる。

ローレット径が大きい程ピッチが荒く、溝が深い傾向にある。

これにてピッチの見分け方や選定は終わりです。

次回は切削ローレットの基礎知識について、お話します。

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【ローレット】転造と切削


ローレット

第3回は、ローレットの製作方法の紹介。
転造と切削について。

転造ローレットの話をする前に、まずは転造とは何なのか?
そこから理解しなければいけません。
下記は、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から転記。

転造(てんぞう)とは、強い力を加えて素材を変形させる塑性加工の一つで、棒状の加工素材を回転させながら、転造ダイスと呼ばれる工具に
より成形する方法。

加工手順は、素材(棒材)を転造ダイスにより挟み込み、素材を回転
させながら、素材の中心方向へダイスに圧力を加える。
素材の降伏点を超えた圧力をかけることにより、素材は塑性され
永久的に変形し、形状を造る。

少し難しい言葉が出ていますが、要するにはダイスを製品に強く押し
つけて、その表面を変形させ、模様や形を転写するのが転造加工です。
元々は雄ねじを作る為に開発された加工で残留応力や表面硬化により、
強度向上や長寿命化の効果があります。


しかし、ローレットではそのメリットよりも「大きな力が掛かりすぎる」
「山が潰れて成形される為奇麗にならない」などのデメリットの方が
大きくローレット品質上では切削方式に大きく劣ります。
とはいえ、ダイス(ローレット駒)さえうまく作れれば、自作で押し
付けのホルダを作るだけという簡単さから、昔から転造ローレットは
当たり前の様に主流の加工方法として浸透しています。

時代の流れとともに製品の精度や品質は向上し、材料も薄く軽く変わる
につれ転造では製作の出来ないローレットが増えてきました。
そこで登場したのが切削ローレットです。

切削は転造に比べて比較的寿命が短い、加工メカニズムは少々難しく
なる、切粉対策を考えるなどのデメリットはありますが、それよりも
転造に比べて見た目も断然良く、製品や機械主軸に負荷を掛けない
メリットが非常に大きく昨今、主流に入れ替わりつつあります。
特に高精度な圧入や外観にこだわる部品には必ず切削が用いられます。
上部の様な樹脂ローレットも、切削にしか出来ません。

メーカーによって、安さ重視や品質重視、汎用性や特殊加工重視など
いろいろと特徴がありますので、製品によって選定する事が大事です。

ちなみに手前味噌ですが山田マシンツールのQUICKは品質重視、奇麗さ
はトップクラスというハイエンドツールと位置付けてます。

ちょっとローレットがしたいだけ、本格的にライン導入したい。
などなど状況によっても転造or切削、それからメーカー選定まで
いろいろと選択肢はありますので、上記を参考に「製品に合わせた
加工方法」を考えて頂ければ良いのでは無いかと思います。

次回はローレットのピッチについて、説明します。

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【ローレット】ローレットの山の形


ローレット駒

第2回はローレットの山の形について。

ギザギザな形状のローレット、特に平目でみんな勘違いするのが
「ギアとして使えるの?」という話。
よく言われますが、もちろん回答は 出来ません 。

ローレットというのは元々とてもアバウトなもので、ギザギザの
傷をつける事で滑り止めとして使うのが本当の用途です。
でも、形は同じなんだから使えるでしょ?と言いますが。
そもそもローレット加工自体が旋盤で回転しながら加工をするので
1周の山数が安定しないんです。


たとえばφ100の丸棒にピッチ0.8のローレットをする際に、1周で
何山あると思いますか?
計算では、直径×円周率÷ピッチ:100×3.14÷0.8=392.5山です。
この半端な0.5山となる部分が加工前の径や刃物の摩耗などで、
1山増えたり減ったりするのです。
(正確に山数を数える際は外径では無くピッチ円で計算します)

だからこそ、山数の合わないローレットはギアには使えないのです。

もちろん、山角度を鋭角にする事でローレット山は更に安定させる
事が出来るのですが、規格の上では山角度は全て90度で換算する為
イレギュラーな角度はなかなか設定しにくいのです。
極端な鋭角山は刃欠けを起こしたり、鈍角山は刃の底滑りを起こしたり
とそれはそれでトラブルが絶えません。

上記から、高精度な加工管理をすればギアとしての使用は出来るかも
しれませんが、結局は管理ばかり大変すぎて通常のギア加工よりも
コストが掛かるのが結論です。
ローレットは、あくまでギザギザ加工、なのですね。



余談ですが、計算上半端になる山はどうなるのか?中途半端なのか?
良く質問を受けますが、答えは一つです。
「中途半端な山が1山だけ成形される」のです。
遠くから見たら、そんなにわかりませんけどね。
これを無くしたいなら、ピッチを合わせるか円周を合わせるかです。

もし、そこまでこだわったなら「ローレットマスター」の称号を
与えられてもおかしくないですが(笑)

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【ローレット】ローレットとは


ローレット
工具屋そりたけです。

ローレット加工について、折角専門メーカーに勤めているのだから
いろいろ書いていきたいと思います。
後進国の技術革新と共に技術国日本は苦戦を強いられていますが、
少しでもここの書き込みが国内技術向上に役立てればと思います。

とはいえ、いきなり専門的な話をしても難しすぎるので、基礎から
ゆっくりと書いていきたいと思います。


第一回目は『ローレットとは』

ローレットとはフランス語でギザギザという意味を持っています。
このギザギザが、滑り止めや圧入の用途で使われるのです。

①ローレットの用途

身近なものでは腕時計のリューズ部分やカメラのファインダー部など
ありとあらゆる部分の「ツマミ」に使われています。
ツマミ部分に使われるローレットは指の引っ掛かりや外観の奇麗さを
重視して使用されています。

ローレットはギザギザの摩擦抵抗を利用して圧入・連結にも使われます。
車や重機の駆動部分で鉄と樹脂の連結や、最近は携帯部品の小型化で
ねじでは無くローレット圧入で連結する方法が増えてます。
製品というものは常に小型化・軽量化するのが常ですから、ねじの
締結からローレット連結にと需要は増えているようです。

②ローレットの種類
ローレットは大きく分けて2種類のものに分類されます。
・平目ローレット(斜め、直角ローレットも含む、1方向のローレット)
・綾目ローレット(ダイヤ目、クロス目など2方向を交差するローレット)
選定については外観やコストを重視して行われる事が多いようです。
特にJISでも規定はありませんが、海外ではDIN規格としてローレットの
仕様があるそうです(海外ではローレットではなくナーリングと言います)

③ローレットの加工方法
ローレットは従来「転造方式」が主でした。
加工したい形状と同じ模様のコマやロールを用意して押し付ける事で
加工する転造方式は今でもローレット加工の主流です。
それに対し最近増えてきているのが「切削方式」のローレットです。
特徴としては非常に奇麗で寸法の安定した尖った仕上がりになる事です。
薄肉や長物、細物の加工が出来るのも切削ローレットのみです。
加工方法の選定は様々ですが、基本的には「切削ローレットで出来ない
ものは転造ローレットで行う」という選定が最近の事情です。
切削では中間部ローレットや段差際までのローレットなどが出来ません。

④ローレットの規格
上記で述べた通り、ローレットの精度についてはこれと言った規格も無く、
その基準も様々です。特にローレットの山間距離についてはミリ表記や
インチ表記、番手表記、山数指定など様々ですが、実際の加工になると
その誤差がとても大きく、仕様変更を伴いながら加工を進める事が大半です。


第一回目はローレットの基本部分について触れました。
いきなり書きすぎてしまった気もしますが、次回以降は上記の4点を
さらに細かく追及してご案内します。
質問もご遠慮なくどーぞ。

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